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三浦春馬が死んだ。世の中の人が悲しんでいる。物心ついた時に、有名になった人が亡くなったのは衝撃的であった。しかし、胸に広がるのは蟠りだった。

俺に相談してくれれば良かったのに。

この言葉に大層反吐が出た。相談出来ないから首を括ったのだと分からないのだろうか。死んでから寄って来るなど、其れを敢えて言わなければならない世の中なのか、と思い顔を顰めてしまった。自分を頼れば道を変えることが出来たに違いない、そう思う人がいればいるほど彼の首の紐に力が掛かって解けなかったのではないか。もがき苦悩の末、選べた選択が死だった。其れをあっさり否定され、挙句に俺に相談すれば。本当にそう思っていたのなら、彼の懐に入る努力を怠った責任がある。そう思う。生きていける人間の苦しみはあれど、同じ様に痛みを感じていたかと言えば違うだろう。傲慢だ。そう思った。

このブログで度々話題に出した同級生の男から連絡があった。1年時間が経過したから、話そう。そして、そうすることで価値観が変わるかもしれない。

……という内容だった。恐らく私はこの文章に上記の文章を重ねている。自分の選んできた1年を全て否定された、そう思った。寧ろ2年。色々嫌になって苦渋の選択を迫られ、そして選んだからには責任を持ち、次へ進むために沢山学んだ。そして最近は有難い事に人に恵まれて多くの方と仲良くしてもらっている。此れは自分の努力と周りの繋いでくれた縁によってだ。自分の環境を自身の力だけど見るにはあまりにも尊大である。其れでも、私の選び取ってきた道にケチをつける、それが可成り許せない行為であった。端的に嫌だった。自己満足で何かをしたいのであれば、他をあたってほしい、そう思った。