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バイトで出来ることが少し増えた。

まだまだだけど。サークルには、ほとんど顔を出していない。今日練習に行くくらい。前だったら、長時間サークルにいようと思って楽器を持って電車に乗っていたのだろうな、と思う。久しぶりにツイッターで、私に衝撃を与えた先輩が呟いていた。2年の時の方が、という内容。私が1年生の時。確かに先輩が1番だった。破壊的な音楽と呼んでもいいのか分からない轟音と共に暴れ倒した、他にない、どうしようもなく惹かれる音を轟かせた、衝撃の一瞬。上手いのか下手なのかは正直今になっても分からない。ただ伝える力は最大出力だったように思う。色々沢山の事があって、それでも惹かせる何かを持ち続けている先輩だ。でも、自分が変われず2016年に置いていかれている。変化が受け入れられない。だから、よく私が1年生の時最高学年の先輩が口にしていた、俺たち老害だからさ、の言葉が身にしみる。変われなかった。同級生と共に1年間幹部という立場を通して、進化していく友人達を横目に一切、変わることができなかった。過去を引き合いに出して考えてしまう癖は変わらず、相変わらず先輩たちが大好きで、後輩は可愛いけどサークルの空気の移ろいについていけなかった。私が取り憑かれている2016年の亡霊は、私を離さなかった。

先輩のツイートの後に後を追うように、俺は今が1番だけどね、という言葉に私はついていけなかった。今の先輩も、先輩の中では1番だろう。私も今の私が1番だと思う。それでも。大好きな先輩に囲まれて、なんの不自由もなくただ甘えさせてもらっていた時期が懐かしく感じてしまう。何もかもが新鮮で、いざこざなんて見えなかった時代。それは、なんだか美しくて壊せないから私はサークルを離れるのだと思う。どう頑張っても、毎日どこかの時間でサークルを想う。切っても切れないほど思い入れのある大切な場所で、今更になって少し離れることを寂しくも感じる。でも一生、会えないわけでもないし、とか考える朝。